冬場はブルーレイディスクレコーダーの故障が増えるのでしょうか?周りでブルーレイディスクレコーダーが壊れたと言う話を良く聞きます。勝手に想像している故障の理由は、年末のテレビ番組を録画する機会が増える為なのかもしれませんね。(想像ですが・・・)
テレビ番組を保存しているだけのレコーダーなら、再放送待ちで諦めが付きやすいのですが、子供のホームビデオをビデオカメラから移行している場合は、ファイルを失ったショックが大きい過ぎると思います。(子供の成長動画は宝ですからね)
そんな訳で、今回は故障したブルーレイディスクレコーダーから、とても大事なファイルの復旧をお手伝いしました。
専門のデータ復旧業者へ依頼をすると、10万円単位の費用が発生しちゃいますから・・・。できることなら、今あるパソコン環境を使い、自分で復旧(費用は無料)したいところです。
故障したレコーダーからファイルを復旧する
本体からHDDの取り出し

SONY BDZ-EW500は、2012年製の製品になります。これくらいの年数の機種は、HDDの増設などガチガチに制限されていると聞きますね。

500GBなら業者に頼んでも安く修理できる?HDDの容量で料金が変わるところが多いのかな?

無線LAN接続する場合は、専用のUSBアダプターを使わないといけないタイプですね。この後くらいからの製品で、無線LANが標準装備されてくるのかな?

ネジを外して、BDZ-EW500の中を確認。この辺りはパソコンと同じような構成をしています。

Serial ATAのケーブルと、電源ケーブルを抜けばHDDが取り外せます。HDDを固定するフレームのネジが多すぎ・・・

無事にBDZ-EW500の本体からHDDを取り出すことができました。HDDを取り外すだけなら、専門知識はゼロでも可能なくらい簡単です。HDDはHITACHI製でした。
取り出したHDDをPCに接続する
取り出したHDDを外付けHDDのケースに取り付け、パソコンと接続してみました。
Windowsパソコンでは?
HDDを正常に認識してくれませんでした。
MAC&Linuxパソコンでは?
HDDを正常に認識してくれませんでした。
Windowsパソコンで認識してくれないのでは、大体想像できましたが、Linuxパソコンでも認識してくれないとは、正直想像していませんでした。
BDZ-EW500は、Linuxで認識するファイルシステムなのかと思っており、考えが甘かったです。いろいろ調べて見ると、BDZ-EW500では独自のファイルシステムを利用しており、Linux上からでもRAWと表示され、不明なファイルシステムとなってしまいます。
Linuxにマウントさせて、ファイルを別ドライブに移動すれば良いよ考えていたのが、駄目になりました。仕方がないので、別の方法を考えることに・・・
RAWでもファイルを取り出せるツールを使えば良い!
そこでいろいろなツールを試していくことにしました。まあ、2つくらいのツールを使って駄目だったら諦めよう・・・いや、諦めてもらおう・・・折角期待して貰い依頼を受けた身としては、とてもつらいのですが・・・
RAW状態のHDDから動画・画像ファイルの取り出し
復元ツール「TestDisk」を使う
https://www.cgsecurity.org/wiki/TestDisk_Download
HDDが故障した時の定番ツール「TestDisk」をはじめに使ってみました。今回はHDDを修復するのが目的では無く、動画や画像ファイルの取り出しが目的なので、TestDiskに付属しているphotorecを使うことにしました。
photorecを実行し、外付けのHDDと認識しているドライブを指定、その後Searchを実行すれば、HDD内にあるファイルを保存先フォルダへバックアップしてくれます。
大体1時間程度で完了しました。
そして、保存されたフォルダ内を覗いて見ると・・・何やら画像ファイルがたくさん保存されています。
お〜!ファイルの復元に成功した?
っと、喜びもつかの間でした。よくよくバックアップされているファイルを開いて見ると、何とBDZ-EW500が使っているテーマファイルの画像?ばかりで、肝心のプライベートな動画や画像は復元されていませんでした。
どうやらBDZ-EW500は、ファイルをバラバラにして保存しているらしいので、基本的に復元は不可能らしいですね。プライベートな動画や画像でも、同じ仕様でHDDに保存されているのだと思います。
復元ツール「EaseUS Data Recovery Wizard Professional」を使う
https://jp.easeus.com/data-recovery-software/drw-pro.html
ダメ元て、最後にEaseUS Data Recovery Wizard Professionalを使って見ることにしました。サイト上の説明文でも、ソニーのレコーダーでもファイルの復元ができる!そんな説明分に期待が高まります。
無料版でも復元は可能なので、もちろん無料版をインストールして、復元を試してみました。。。
対象のHDDを指定して、実行するだけの簡単仕様です。こちらは、いきなりファイルを復元するのでは無く、一旦復元可能なファイルのリストを作成し、その後、ファイルを確認してからバックアップする仕様です。無駄にHDDを消費しないので、おすすめですね。
そして、感じのバックアップは・・・
TestDiskのphotorecに比べて、期待できそうな名前のファイル(フォルダ)がリストに追加されています。
Camera -> SONY ? Mpeg-2 ? これは期待できる???
っと思い、リストからファイルを確認してみると・・・
なんと!サンプル画像?綺麗な風景画像でした。肝心のプライベートファイルは、見つかりませんでした。
復元結果
途中でも記載していますが、分割されて保存されているファイルを復元することができませんでした。
プライベートな動画や画像は、著作権の対象から外した安易な仕様で保存していて欲しいものです。
ちょっと休憩して、別の方法にチャレンジしたいと思います。